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前川國男邸の見どころを建築士が動画付で解説

先日に小金井市の江戸東京たてもの園へ行きました。
日本のモダニズム建築の代表的作品でもある「前川國男邸」を、写真とともに解説していきます。

動画もアップロードしました。

建物の概要

✅建物概要は以下よりチェックしてください。
https://www.tatemonoen.jp/restore/intro/west.php#w06

竣工までの前川國男年表

1928年 23歳 フランスに渡り、ル・コルビュジエの事務所に入所

1930年 25歳 日本に帰国し、アントニン・レーモンドの事務所に入所

1935年 30歳 前川國男建築事務所を開設

1938年 33歳 笠間邸

1942年 37歳 前川國男邸竣工

塀~玄関

玄関へは北側からアプローチします。

大谷石の塀と舗装が来訪者を迎えてくれます。

舗装は玄関まで続きます。

舗装に沿って低い生垣があり、その横にプライベートな庭があります。

玄関~トイレ~書斎

玄関は内開きです。廊下に面して左側の扉は女中部屋(見学不可)、右側の大きな扉は居間へ通じています。

廊下の突き当りは書斎です。
内装は床がブナ材のフローリング、壁・天井は漆喰仕上げ。

廊下に大きな扉があり、2層吹き抜けの居間へ入ります。

居間

居間はこの住宅の中心に位置し、勾配屋根の高さを活かした2層吹き抜けの空間になっています。
(2階の書斎部分は建物保護のため見学不可)

南面は全面(幅約6.3m×高さ約4.4m)が木製の窓になっており、柔らかい光が差し込みます。

後に広まった「吹き抜けリビング」のお手本のような豊かな空間になっています。

北側は1階と2階で分かれていますが、南面と同様に全面が窓になっています。
窓を全開放すると北~南の庭がトンネル状につながります。

ダイニングテーブルと台所の間には、食事の出し入れ用の開口があります。

居間を中心として両側に個室を配置した極めてシンプルな平面計画になっています。

台所~浴室~寝室

居間の階段下の扉を開くとコンパクトな廊下があり、台所・浴室・寝室が並んでいます。

寝室は書斎が反転した位置にあり、窓の位置やサイズなども同じ作りになっています。

外観

屋根と深い軒、使用されている外装材は木造日本家屋の伝統的要素、真ん中の大きな窓は西洋のモダニズム的要素を感じさせます。

休園日/観覧料

開園時間
  • 4月~9月:午前9時30分~午後5時30分
  • 10月~3月:午前9時30分~午後4時30分

※入園は閉園時刻の30分前までとなっています。

休園日
  • 毎週月曜日(月曜日が祝日または振替休日の場合は、その翌日)
  • 年末年始
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この記事は見学前の予習や、見学後の復習にぜひお役立てください。

参考資料

パナソニックの空間ソリューションによる特集記事https://www2.panasonic.biz/ls/solution/report/archi/vol20/adr20_21_22.pdf

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